適当にトリミングしてから縮小しています。クリックすると大きくなります。(たぶん)最近の写真はW=1500pxです。拡大表示するとぼやけます。

  

2012/12/31

スーパーマクロ 今年の総括 (12/30)

越冬卵の撮影に始まり、越冬卵の撮影で終わろうとしている今年のマクロ撮影。
今日はその総括です。

何を撮っているのかというと、
 
これです。
ゼフィルスは卵で越冬するのですが、これがその卵。直径1ミリ程度の大きさしかありません。
これは、肉眼で見ても何の卵かわかりません。
そこでスーパーマクロの出番となります。

キャノンにはMP-E65という5倍まで拡大可能な高価なマクロレンズがありますが、
私のスーパーマクロのコンセプトは、「金をかけずにスーパーマクロ」。
そして、その目標は、 「追いつけ、追い越せMP-E65」であります。

さて、スーパマクロはまず前玉外し改造ズームから始まりました。
前玉外し改造ズームマクロでの撮影 ダイセンシジミ
このレンズは軽くて使い勝手がよくこういった状況写真には最適です。
しかし、倍率は1倍強で、かなりトリミングしなければ何の卵かわかりません。

ここで登場するのがスタックレンズです。
90mm+40mmリバースのスタックレンズで撮影 ダイセンシジミ
前玉外しより大きく写りトリミングに有利な大きさに写ります。
フィールド撮影では今のところこの方法が最も効果的です。

伐採林で保護してきた卵がありますが、インドアだと他の方法が使えます。
コリメート撮影です。ファーブルミニ+デジカメという組み合わせです。
ここ2週間ほどいろいろと試してみました。
コンパクトデジカメのキャノンS90によるコリメート撮影 ダイセンシジミ
コンデジでもかなりの解像度をみせます。そして大きさもかなり大きい。
そこでEOS7Dだとどうなるか。
EOS7D+90mmによるコリメート撮影 ダイセンシジミ
拡大率はMP-E65同等でしょう。
さらに引延し機用レンズ75mmに取り替えると、
EOS7D+Fujimoto75mmによるコリメート撮影 ミズイロオナガシジミ
ほぼフレームいっぱいになります。解像度も落ちていません。
エクステンションチューブを使うともっと拡大できそうです。
エクステンションチューブ12+20+36追加 アイノミドリシジミ
もはやこの時点で15倍以上(12.4倍に訂正)です。
今回の写真はすべてノートリミングで縮小のみです。
最初の米粒より小さな卵をここまで大きく写すことができました。
機材はすべて流用です。
今年のマクロ撮影の目標は達成できたといえるでしょう。










2012/12/24

冬の博物誌 (12/15-16)


週回遅れのブログ更新になってしまった。


☆  ☆  ☆

オオムラサキ

オオムラサキは幼虫で越冬します。
今年は大発生していましたから、ひょっとしたらとエノキの下の枯葉の裏を探すとほどなく発見。

オオムラサキ 越冬幼虫
出だしからいきなりオオムラサキの越冬幼虫のドアップです。
付けていた卵撮影用レンズ90+40Rではドアップすぎてちょっとグロっぽいかな。
遊び心でレンズを逆に取付けて40+90R。計算上では0.4倍位に写るはず。
40mm+90mmRで撮影


見事に周囲はケラレますがこれはこれで面白い画になりました。
ちなみにトリミングすればまともです。(もっとも90mm単体で撮れば普通に撮れたのを後で気が付いた。)
上の写真と同じ条件で撮影してトリミング
つぶらな瞳


ゆっくり撮っていたら、暖かったし、明るいところに晒されて幼虫は起きてしまいました。
撮影後は元の場所にひっくり返して戻したのは言うまでもありません。



フユシャク

フユシャクの♀

正式な種名は? 冬に成虫が出てくる変わり者の蛾です。これは♀で翅が退化して小っちゃくなっています。
大きい翅は冬の寒さをモロに被ってしまうため小さくなったとか、外的が少ない季節なので飛ぶ必要がなくなったとか、いろいろと退化した理由はあるみたいです。
もっとも♂は♀を求めて飛んで行かなければなりません。



テングチョウ

日向ぼっこのテングチョウ

12/16は日中コートを着ていては汗ばむほど。この陽気に誘われたのか、越冬中のテングチョウが出てきました。
しばし辺りを舞ったあと日向ぼっこです。やがてどこかへ行ってしまいました。



アイノミドリシジミ
アイノミドリシジミ越冬卵

伐採地の倒されたコナラの木の枝先を探すと、アイノミドリシジミの卵です。
マンジュウ型ですがウニのトゲトゲ型とはちょっと違った形で大きくきれいな卵です。
アイノミドリは木の高い場所に産卵するので、こういった伐採木を探さなければなりません。


伐採地 

雑木林は環境維持の為には伐採が必要ですが、皆伐はどうかな。
アイノミドリほかアカシジミ、ミズイロオナガ、ジョウザンミドリかエゾミドリ、ダイセンシジミ、全部で50卵ほど見つけました。
さて自然に戻そうと思っても相手はもはや切り倒されてます。どうしたものかと思案中。
とりあえず自宅で保護観察中であります。
[注] 生木に産んである卵は採集しません。自然のままが一番です。



2012/12/11

シジミチョウの卵4-Stacked Lens (12/9)

卵シリーズも4回連続となると、ちょっとくどいといわれそうです。
雪が舞う悪天候の中でも林の中をうろつき回って写真を撮るほど何が魅力なんでしょうかね。
今回も90mm+40mmリバースで撮影、トリミングなしの画像です。
これはウラナミアカシジミでしょう。(コナラ)
こちらはアカシジミ(クヌギ)
ウラキンシジミ 歩きやすくなった林の中でどのくらい産んであるか調べています。
1125×750ピクセルでアップしています。
この大きさでもかなり卵の表面のディティールがわかります。
上のウラキンシジミの写真をトリミングすると、
トリミングして拡大
ここまで写れば良しとしましょう。







2012/12/02

シジミチョウの卵3-Stacked Lens (12/2)


前回90mm+OM50mmリバースのStacked Lensを紹介しましたが、他にも試しているうちにウルトロン40mmの方が組み合わせ的に良さそうな感じがしてきまして、今シーズンはこの組み合わせで撮ってみようかと思います。

Stacked Lensを今一度説明しますと、
パーツの並び順
90mmのレンズにOMリングを介して40mmのレンズを逆付けにするという簡単な方法です。
OMリングは前後とも52mmのフィルターねじが切ってあります。
フォクトレンダーのこれらのレンズは幸いにもフィルター径が52mmで特別ステップアップリングなどは必要ありません。前回のOM Zuiko50mmはフィルター径が49mmでしたのでステップアップリングが必要でした。
逆付けした40mmレンズはマウント部がむき出しになってしまうので、マウントキャップに丸い穴をあけてレンズフード代わりに使います。
この組み合わせで2倍強の拡大率になり、大きさも手頃で扱いやすくなります。
こんな感じです
今回の組み合わせで撮ったのはこちら。
ウラゴマダラシジミ(イボタ)
ミズイロオナガシジミ(コナラ)
後ろのボケているのはハヤシミドリだと思いますが前の3個は何でしょう。(カシワ)
どれもトリミングしています。トリミングの度合いで拡大率が変わっていますが、
ミズイロオナガ位までトリミングしてもかなり解像度はあるようです。

ところで、
小さなものをチマチマ撮っていると気分もせせこましくなってきちゃうので、
たまにはドカンと掛け軸みたいなパノラマ写真も撮ってます。
結構面白かったりして。
大きすぎたかな




2012/11/26

シジミチョウの卵2-Stacked Lens (11/24-25)

シジミチョウの卵-続きです。
前玉外し改造マクロは等倍撮影までは優秀ですが、直径1ミリ程度の卵を撮るのには
ちょっと非力さが否めません。
今度の連休初日は雨、色々といい方法はないものかと考えた末に以前ボツにしたStacked Lens Systemに再挑戦です。
 今回はアポランター90mmをマスターレンズに、リバースレンズにはオリンパスOM-Zuiko50mmF1.4(30年以上も前のレンズ)を使用しました。
詳細は後日ということで、連休中の卵です。
ダイセンシジミ
ウラゴマダラシジミ
オオミドリシジミ
ハヤシミドリシジミ
ミドリシジミ
ミヤマカラスシジミ
ウラキンシジミ 隠すように生んであるので撮影難易度はMAXです。要再挑戦です。
先週の前玉外しより格段に解像度が上がった感じです。
それにしてもどの卵も美しいですね。広大な林の中で小さな宝石を探すようなもの。
見つけたときの喜びもひとしおです。綺麗に撮れればなおさらです。








2012/11/18

シジミチョウの卵(11/18)

いよいよ木の葉も落ちシジミチョウの越冬卵の撮影時期となってきました。
今シーズン初撮影です。
 ミヤマカラスシジミ 植樹:クロウメモドキ
ミドリシジミ 植樹:ハンノキ これは残念ながら穴が開いて食われてます
ウラキンシジミ 植樹:トネリコ
まんじゅう型に幾何学模様が何ともきれいです。
コナラやクヌギはまだ葉がしぶとくついているので、もう少したたないと見つけるのは
むずかしそうです。






2012/11/13

派手目の風景(11/10−11)

秋の空は変わりやすい。こういうときこそ風景写真です。
11月10日23時50分 南東の夜空
ちょっと夜更かししてベランダから夜空を眺めると満天の星。
冬の星座オリオンが幅をきかせてきましたね。
☆だけだとよくわからないので赤い線を引いてみました。
黄色いラインは冬の大三角形です。 
さらにオリオンの上の方には星の塊になったスバルが見えます。


11月11日 夜明け前
夜は雲一つなく星が瞬いていたのに朝には雲が。
日の出前の太陽の光が雲に当たって綺麗な朝焼けです。
こういうときは露出をアンダー目にすると派手な色になりますね。

地球は丸いぞ、という感じでフィッシュアイで撮ってみる
さて午前中、安曇野方面は雲海です。
ところどころ雲が切れて下が見えるところがいいですね 11月11日
平瀬橋 11月11日
雑木と桜と針葉樹 11月11日

一日戻ってアルプス公園より 11月10日
何といってもこの時期の里山は一年中でもっとも派手です。
この二日の間でも天気はめまぐるしく変わりましたが、それゆえ、いろんな景色を楽しむことができました。

☆ ☆ ☆
ところで、最近チョウの写真が無いような。
それでは何枚か新作を。
キタキチョウ
ベニシジミ
ツマグロヒョウモン
そろそろゼフィルスの卵撮影の準備で、手持ちドアップ写真の練習中であります。









2012/11/04

アキアカネの顔を撮る (11/4)

今日もいい天気。
アキアカネは木柵の上で日向ぼっこです。
日向ぼっこのアキアカネ
普通ならばチョット近づいただけですぐに逃げてしまいますが、今日はなぜか逃げません。 
どうやらカメラだけを近づけて行けば逃げないみたいです。
調子に乗って、前玉外しマクロで撮影に挑戦です。
このレンズは25mmまで近づかなければなりません。
さて、どーなったかというと・・・
徐々に近づきます。35mm広角端
横から
そして真正面から 75mm望遠端 最大倍率で
 うまくいきました。
被写界深度が浅いのでF22まで絞りました。
レンズの先端を木柵の上に乗せつつ、じわりじわりと寄っていってピントのあったところで、シャッターを切ります。これだとスローシャッターでもブレません。

ところで、複眼を見ると上半分と下半分では複眼の目の細かさが違いますね。
これはどういうことでしょうか?




2012/11/03

秋の実 2012 (11/3)

いよいよ秋本番。桜の葉は散り始め、カエデが色づいてきました。
天気が良いと気分も良い。
芥子坊主山の展望台より
フィッシュアイで見上げれば、林の中は真っ赤っか

木の実、草の実も里山をひと回りしただけでけっこうな種類を見ることができます。
今回はそんな実をまとめてみました。
この画像はクリックするとかなり大きくなります。
ムラサキシキブ
ツルウメモドキ
里山が一年で最も色鮮やかな時。もう少し楽しめるでしょうか。